宮の平へ

大峠 湯道 宮の平

大峠古道の中間地点「宮の平」へ行ってきました。前回足を運んでから実に4年ぶりになります。しかし、そこには4年前と何ら変わらず、山中にあって安堵する、美しくまた賑やかな場所でありました。
夏のあいだ繁茂したであろう背丈ほどもある草本類は予想通り枯れ上がり見通し良く、紅葉はやや盛りを過ぎていましたが、宴のあとのような喪失感は無く厳かにフィナーレを迎えている様にも見えました。

そびえ立つサワグルミ

宮の平は北の沢の源流付近になっていて周囲の丘陵から複数の小さな流れが集まってきています。自ずと谷筋を好む植物も集まってきます。

マユミ

「マユミ」がピンクの実をつけていました。「マユミ」は雌雄同株かどうかの議論があるようですが隣の「マユミ」は一つも実をつけていませんでした。

ケヤマハンノキ

調べてみれば「ケヤマハンノキ」は先駆種 パイオニア的存在だそうです。宮の平においては存在感はあれど孤立した印象、となりの相棒は頭が折れ枯れてしまっています。
その枯れたハンノキの根元にキノコが群生しています。

ナラタケ?

「ナラタケ」ではないかと思うのですが、自信がないのでお持ち帰りは無しにします。

アサノハカエデ

「アサノハカエデ」が黄色く色付いています。このくらいの小高木が多いのも谷筋の堆積地の特徴でしょうか。

宮の平は広いようで狭いのか、いや、そんなことはない。起伏がなく歩きやすいせいなのか少し歩いて振り返るともうこんな所まで来たと錯覚する。不思議な空間でもあるのです。
ですから、動物たちもここで遊ぶ。

カモシカの糞
イノシシの糞

腰を下ろそうとするとそこに!至る所に「カモシカ」や「イノシシ」、夏場にはクマの糞もありました。冒頭で書いた印象、草木も生き物もここに集ってくる賑やかな場所なのです。

ササに囲まれた桃源郷

そして我々人間も通えるならこの上なく。