新緑の宮ノ平
新緑の宮ノ平に行ってきました。
「宮ノ平」は大峠の手前にある山に囲まれた平坦地。
「大峠」とは中房温泉へと続く古道の中間に位置し、
安曇野からも見える峠です。
笹で覆われた古道を掻き分け迷いながらもようやく見えてきました。
これが宮ノ平です。標高約1550m、深い谷筋に突然ポッカリ開ける我らの桃源郷です。
バイケイソウとコゴミとニリンソウと、今はそれらが主役の野原です。これから背の高い草たちに取って代わられます。
さて、今回もただ遊びに来たわけではありません。宮ノ平までのルートを確かめることと、《昭和の初期までこの宮ノ平に茶店があり、その基礎が今でも残っている》との伝承を探索するためでもありました。
時期はもっと早くても良かったのですが雪が完全に無くなって草丈もまだ低い頃、美しい光景が広がる今が一挙両得でした。
しかし探し物はなかなか見つかりません。どの辺にどんな形でと、具体的な情報も無い中で勝手なイメージを抱いていたものですから。時間を随分費やしました。
諦めかけた頃、ようやくその痕跡を捕らえました。ねばり勝ちです。
地中に半分埋まった丸太のような木に古い釘が一本刺さっています。
さらに周囲をよく見ると古材が均等に平行に並んでいます。
縦横2間ずつ(3.6m)の正方形が現れました。それが茶屋の基礎部分なのか柱なのかはわかりません。しかし何かの遺構であることは間違いないでしょう。そばから古いビール瓶なども出てきました。その場所は東から宮ノ平の南側に降り、そのきわを100mほど行った所、古道に沿った場所でした。
上の写真は大きさもちょうど臼のようにくり抜かれた木株の残骸、近くの細流に落ちていました。
これらの発見は私たちの思い描く理想に事実の方がまた一つ追い着いてきたようで嬉しい限りです。相互いに引き寄せられている、かすかな運命すら感じて行動の是と自信を手にすることができました。
まさに追い風を受けている。意気揚々と帰路に着きました。
25年前宮の平まで歩いて行ったとき小屋の沓石を見た記憶があります。
ありがとうございます。お話伺えますか? 安曇野裏山クラブ