安曇追分駅
大糸線の安曇追分駅です。
昨年の「JR東日本青春18きっぷ」 春のポスターになりました。ポスターは縦なので上の写真には写っている有明山が切られてしまっていますが。(別のポスターこの駅どこなんだろう?には有明山が写っています)
ホームから見える北アルプスの山稜は目を見張るものがあります。鉄道ファンのみならず駅舎と車両、バックにアルプスのベストショットを是非探してほしいものです。
「安曇野市」の正式な仮名は「あづみのし」。私も知らなかったのですがこの「安曇追分駅」は「あずみおいわけ」で「あづみおいわけ」ではありません。
1946年、戦後間も無く「現代かなづかい」が内閣訓令として告示され、それまでの歴史的仮名遣いである「あづみ」が「あずみ」に改めさせられた、のではないか。
大正8年「アルプス追分駅」が改名され「安曇追分駅」となった際、仮名は「あづみおいわけ」であった証拠はあります。下は第2090号 大正八年七月二十三日の官報です。(出典 Wikipedia「安曇追分駅」 より国立国会図書館デジタルコレクション「官報」)
18年前安曇野市が誕生した際、歴史的仮名遣いである「あづみ」を選択したのは理解できますが、戦後60年近く「あずみ」の名称に慣れ親しんできた人々もいるのです。安曇野が「あずみの」であった時代が確かにあったはずなのです。現在でも名前に「あずみの」を使う会社はあります。この安曇追分駅も然りです。
「あづみ」も「あずみ」もそこに正しさを求めずどちらでも良い許容さを持ちたいものです。
だけれども安曇野市のローマ字表記「AZUMINO」にはいささか違和感があります。ローマ字入力が主流のパソコンなどでは「azumino」は「あずみの」しか変換されないからです。
歴史的仮名遣いを標榜しつつ、一方ではヘボン式ローマ字表記に理由を置く無責任さと不一致を感じます。「ず」も「づ」も文字として残っている以上は区別する必要がある、「づ」は「du」と入力しなければならない。ただ、「du」は「ドュ」と誤読される可能性があるため懸念された。ちなみにヘボン式ローマ字表記では「じ」も「ぢ」も「J i」です。
「づ」も「ず」も同じ発音しかできない現代人にはその表記として綴りを「zu」とした。つまり「azumino」は文字入力に関しない正しく発音させるための表記であるとする説明をもう少しするべきだったと思うのです。