ケヤキ昇天
長野県松本市沢村で欅の伐採をしました。松本は城下町、沢村はお城の北に位置する住宅街。今では所せましと家が建ち、きっとこの欅もいよいよ居場所がなくなったのでしょう。過去に何度も丈を詰められて、それでもゆうに100年は生きてきましたが遂に終わりを迎える時が来たようです。
実際に伐ってみると驚いたことに枝の先までウロになっていました。
チェーンソーの刃を入れてから短時間で切り終えられたのはこのせいだったのですね。
おそらく過去に剪定した際、木口から腐り始まり、どんどん下に空洞が広がっていったのでしょう。ウロは鳥や動物の棲家に役立ちますが倒木の可能性は高まります。
今回この欅の持ち主のおばあさんは伐採にあたり、まずお坊さんに相談し、お祓いをしてもらい、伐採後はこの欅から板を採り供養のお札を書いてもらうのだとか。
今回も人の大木への心通わせる一局がありました。
普段一礼もせずいきなり切り刻む私ですが全くもって見習いたいものです。